底辺だのブラックだのと言われながら、私は長年、毎日外食産業に従事している。
私に尋常ではない体力や耐久性、もしくは日々の営業や波乱に満ち溢れた人間関係を乗り越えるだけのスキルがあるのだろうか。
そうは思わない。
では、何故底辺ブラックであるはずの外食産業で、私は10年以上も生きながらえているのか?
可能性は二つ。
- やはり私の基準が高すぎるだけで、私自身がスパルタンな鉄人である可能性。
- そしてもう一つ、「底辺ブラック」ではないのでは?
今回は、よく言われる「飲食業がブラック」とされる理由5つに対して、実体験をもとに否定していきたい。
① 拘束時間の長さ
結論から言うと、長い日もあれば短い日もある。
まず私からすると、朝の9時から夕方6時だって十分に長い。
私のいる会社で言うと、1日の所定労働時間は7時間45分である。
もちろん、毎日きっちり定時で出社・退社し、残業一切なしなどということは現実的ではない。
しかし、それはどの業界でも同じだ。
自分が担当するお店に従業員が揃い、協力的であれば、むしろ店長が働くことで従業員の時間を奪ってしまうこともある。
私の現状では、長い日で12時間の拘束。短い日は3時間。ちなみに週に1〜2回しか自店には行かない。
もはや自分の店に居る必要がない為、他の店舗に顔を出すほどである。
一つの面からだけ見て「拘束時間が長い」と断定するのは早計ではないか。
② 休みの少なさ、取りにくさ
個人店に入ると、休みは取りにくいと思う。
だが、上場しているような規模の会社で「飲食業だから」と休みが取りにくいなどということは、今の時代そうそうない。
例えば2025年4月、私の公休日数は9回。
確かに人員状況の芳しくなかった昨年9月は6回だったが、10月にはもう9回休んでいる。
法定休日も所定休日も、有給休暇も、私は必ず守り切っている。
努力によって自分の店を安定させているのに、休めないなんてことがあってはならない。
休みは少ないことも、取りにくくもない。
③ 人間関係・上下関係の厳しさ
外食産業・飲食業に限った話ではない。以上。
④ 給料が安いという思い込み
なぜ外食産業の給与が安いと思われているのか。
社名を見れば、ただの一部上場企業であるにもかかわらずだ。
おそらくここでも、個人店の悪しき慣習が「飲食業のイメージ」として定着してしまっている。
何度でも言うが、転職一年目、私の年収は530万円である。
明細も載せているので、詳しくは別記事を参照してもらいたい。
ちなみに、私の隣の店を管理している店長は、1店舗しか見ていないにもかかわらず、年収800万円を超えているらしい。
個人的には若干の憤りを覚えたが、ここではその実績に目を向けるべきだろう。
給料は、むしろ高い。
というより、「高いところに入れ」というのが、あなたに向けた私の方針である。
⑤ 離職率の高さ
これは否定できない!
厚生労働省の発表によれば、
全産業における新卒者の3年以内離職率は34.9%。
対する我らがサービス業では、56.6%である。
ただし私から一つ言わせてもらうなら、上記のようなデータには個人店も含まれている点を忘れてはならない。
私の方針はぶれない。
多少しんどいタイミングがあっても(それはどこにいてもある)、給与や待遇が良ければ満足して働ける。
まとめ
- 拘束時間は長くない
- 休みは取れる
- 人間関係はどこにでもある話
- 給料はいい
- 離職率は確かに高い
だが! だが言わせてほしい。
入社前に提示される条件を、必ず自分で納得した上で入ること。
給与や休日を重視するのであれば、個人店には入ってはならない。
自らの望む未来を自ら手にするために、入社前に吟味し、入社後に努力をする必要がある。
これは、どの業界・どの会社でも全く同じことである。
ではやはり、誰にでもできるはずの外食産業であれば、そこは楽園ではないか。
誰にでもできるのだから。
外食産業を信じろ。
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